中島大水道跡
概要
中島大水道は江戸時代に現在の東淀川区ー淀川区ー西淀川区にかけて開削された排水路。このあたりは低地で水はけが悪く水害に悩まされていたため、地域の庄屋・農民たちの自力で完成させたといいます。
今回のルート
今回のルートはマップの青線部分、なにわ自転車道の新大吹橋付近から大野川緑陰道路まで。ルートが曲がりくねってて美しくないけどポタリングの参考にしていただければ幸いに思います。
西淡路高射砲陣地跡
神崎川左岸(なにわ自転車道)から外に出ます。
向こうに見えるのは新大吹橋ですが、新しい橋なのでなにわ自転車道の表示には緑風橋と大吹橋の間というふうになってたと思います。
新大吹橋の南側。ここで三叉路になってるけど、この先明らかに道路延長しますよといった感じの空き地がある。この空き地右側の道を進むと…
一部のマニア?には有名な旧陸軍高射砲陣地跡がある。
ここも柵で囲われていて、いずれ近い将来道路用地として飲み込まれて消えてしまうのでしょう。
人がひとり通れるほどの通路を抜けて先へ進む。
中島大水道
東淀川
高射砲陣地跡のすぐちかくに中島大水道顕彰碑。
碑の後ろには樋門を模したオブジェが。
ここから新大阪駅付近まで水路跡は新幹線用地に転用されています。
新大阪
旧い地図をみると、かつての中島大水道は新大阪駅の真下を通っていたようです。
新大阪付近でいつも悩まされる、4線路を越えての東西方向の往来が非常に不便です。
西側へ行くためにうんと南に迂回。車道は軽車両通行禁止の標識があるので地下歩道をくぐりました。
新幹線高架手前の線路部分に気になるものが。
写真でお分かりいただけるでしょうか、線路の両側のコンクリート。これコンクリート製の橋桁ですね! そして向こう側の線路との間が鉄板で塞がれている。おそらくこれは中島大水道跡の暗渠じゃないかと思う。
なかなか面白いものを見つけた気がする。
十三
人工的に掘られた水路なので流路跡はほとんど直線的。
跡地が十三バイパスの用地に転用されている。
十三バイパスは工場の中を通るので反対側まで工場の塀沿いを進むと。
水路の堤防跡だろうか、3段ほどの段差があ ります。
十三バイパス高架下、左側の建物のところが段差で低くなっている。
大野川緑陰道路へ
十三バイパスと別れて西へ。
直線的だった水路跡がこの付近はくねくねとカーブしている。昔このすぐ左側に中津川が流れていたため川の堤防に沿うように流路をとったのだろう。
カーブした道の終わりにある信号。建物の右側の木々の茂ったところにJRをくぐるアンダーパスがあり、その先に大野川緑陰道路が。
阪神高速高架の向こうに見える緑地帯が大野川緑陰道路。
大野川緑陰道路は一部区間を除き歩道・自転車道それぞれ2レーンずつある遊歩道。中島大水道の西淀川区区間と大野川を埋め立ててつくられたといいます。大野川緑陰道路については何かの機会に詳しく書いてみたいなぁ。
緑陰道路内にある「中島大水道跡」碑。
中島大水道は新淀川開削のときに姫島付近で大野川に接続されたそうで、姫島より下流側はそのとき廃止されたのだろうか。